装置組立までお願いしたい
- 装置組立を依頼して業務拡大したい…
- 機械組立の技術と経験を持った依頼先を探している…
- 工期・スケジュールの変更で装置が早く必要…
- 装置のメンテナンス・組立作業の分担を考えている…
- 新たな依頼先を開拓して、費用対効果を高めたい…
F・Sが新たな分野に挑んだ「X線検査機の装置組立」
装置組立に挑戦し、顧客の課題解決に尽力
専門知識と組立技術が必要な食品製造ラインにおけるX線検査機の組立作業を請負、人員不足だった現場の負担を軽減
STORY
「高い技術が要求される食品加工X線検査機の組立に挑戦……」
製品に異物などが混入していないかをチェックする検査機は、食品加工の現場を陰で支えている。ある検査機メーカーでは、新型X線検査機の製造計画が進められていた。F・S・エンジニアリングがその食品検査機メーカーに新たな樹脂部品の提案をしていたのは、ちょうどその時だった。“食”は生活に欠かせないものであり、それに関連する食品業界は安定性と成長性が見込めたからだ。
顧客のニーズは人員不足解消
そのメーカーからは樹脂部品の製作依頼をリピートでいただいていたが、それ以上の樹脂部品の需要があるかどうかは不透明だった。しかし、調査を進めると、より需要があるのは装置組立だということが明らかになった。現場は組立作業における人員不足に悩まされていたのだ。 この知見を元に、F・S・エンジニアリングは新しい提案を用意する。樹脂部品の提供だけでなく、装置組立も請負うことを提案したのだ。これまでも部分的な装置組立の経験はあったが、一貫した装置全体の組立は弊社にとって新たなチャレンジとなった。
相互に強みを活かす協力体制
本来、装置組立などといった製品クオリティの根幹を成す事業を、実績未知数の業者に依頼をすることはめったにない。しかし、弊社はその装置組立に必要な技術や経験を持っており、一貫して高品質な製品を提供できるとアピールした。実際、アルミフレーム組立で数多くの実績を残していたし、OEM(相手先のブランド製品を製造する業務)もやっていたので、現状に少し手を加えれば対応できるという勝算があった。一方、食品検査機のメーカーは、ちょうど近場に組立拠点を探していたこともあり、この提案に興味を持ち、F・S・エンジニアリングとの協力を検討しはじめたのだった。
交渉の過程で、両社は協力体制を築き、互いの強みを最大限に活かすことを決定した。弊社は樹脂部品の提供と組立作業の実行、食品検査機メーカーは装置組立の専門知識と技術、市場や顧客ニーズに関する一部情報を提供した。
機械の装置組立は、複雑な機械を構築するプロセスであり、いくつかの特徴がある。まず、正確な計画と設計が欠かせない。X線検査機が正確で信頼性の高い動作をするためには、設計段階での詳細な計画が必要なのだ。
それに加え、組立は精密な作業であるため、高い注意力と技術が要求される。弊社は、3DCADによる取り付け確認と忠実な組立、完成後の調整まで繊細な作業を実践することになった。弊社・第2製造部所属のスタッフが食品検査機メーカーに出向し、その技術を学ぶなど、従来の組立スキルに加えて装置組立に必要な能力を習得し、作業に正確性を与えることに成功した。
また、機械の装置組立には様々な技術が必要だ。例えば、機械工学の知識が不可欠になる。これは機械部品の機能や組み立て手順を理解することに他ならない。同時に、電気工学や制御工学の知識も必要であり、センサーやアクチュエーターなどの電子機器の組み込みに関するスキルも重要だ。コード配線や電気配線には、知識も経験も必要なのだ。そうした必須能力もまた、専門のエンジニアに指導を仰ぎ、弊社スタッフはひとつひとつ身につけていった。
計画性、技術力、情報共有の三位一体
さらに、関連部署や企業間のコミュニケーションと協力が欠かせないというのも装置組立の大きな特徴と言える。総じて、機械の装置組立は計画性、技術力、コミュニケーションの三位一体で成り立っており、これらの要素をバランスよく組み合わせることが成功につながる。複数の技術者や作業者が関与する場合、スムーズな連携が重要となり、設計者、製造者、および組立作業者間で情報の共有と円滑な意思疎通が行われなければならないのだ。
結果として、両社は成功裏に協力し、食品検査機のメーカーは高品質なX線検査機をより効率的に提供することができるようになった。そして、F・S・エンジニアリングは、装置組立という新たな市場に参入し、双方にとって利益をもたらす素晴らしいパートナーシップが成立した。
新たなチャレンジに挑戦した弊社は、どこにどのように使用されるか分からない部品の製作から、メーカーの製品である機械装置を製造するというステップアップに成功した。我々の情熱と努力は、ただの部品を製作している会社という認識を、製造現場の日常を支える重要な製品を造り出すビジネスパートナーというビジョンに変えた。
メーカーのX線検査装置は、最新の食品検査機として広く使用されている。これにより、食品業界では品質管理が向上し、信頼性が高まったとの評価をいただいている。この装置は、食品生産ラインにおける検査体制の効率化を実現するとともに、消費者が安心して製品を享受できるように機能しているのだ。
このプロジェクトは、弊社が新たな市場に足跡を刻むだけでなく、近隣の食品製造業界にポジティブな影響をもたらしたと自負している。決してあきらめず、常に新たなチャレンジに向かって進むことの重要性があらためて示された。
「ものづくりを通じて、人を育て、未来を拓く」
弊社の経営理念だ。
この理念を体現することで、装置組立の大きな成果を得ることができたと考える。
私たちが作る製品は、製造現場での効率化の一端を担える信頼感と、常に進化し続ける未来を築く手助けとなっているはずだ。
アルミフレーム組立の一例
たとえばこのようなアルミフレーム組立品を製造致しました。
ステンレス板 収納ケース
- 収納・運搬用のキャリーケース
- アルミフレーム組立
POINT
- 製造ライン内で使用する板金をまとめて移動させるケース。
- アルミフレームの溝を利用し、板材を差し込める構造。
安全カバー
- 製造ラインの安全カバー
- アルミフレーム+制電PET
POINT
- 製造工程の安全性と衛生面を確保するためのカバー。
- 扉がスムーズに開閉するように蝶番と取手を取付。