帯電防止グレード

帯電防止グレードとは

帯電防止グレードは、静電気などの帯電を抑制し、製品や製造環境の安定性を確保する性能を備えた樹脂材です。これらの樹脂は通常、金属粒子などの導電性添加剤やカーボン繊維を含み、静電気の放電をコントロールします。

帯電防止グレードの最大の特徴は“優れた帯電防止効果”で、通常の樹脂と比較して、適切な絶縁性を保ちながらも静電気の危険を低減します。この特性により、静電気による異物（ホコリ等）の引き寄せを軽減し、製造現場の清潔な状態を維持するとともに、特に電子機器や半導体の製造プロセスや製品の品質向上に重要な役割を果たします。

似ている性質の樹脂材に導電グレードがあります。電気の通過（高い導電性）が必要な場合には有益ですが、絶縁性が低いため、該当する樹脂パーツの用途と使用環境を考慮して、｢導電か、帯電防止か｣など最適な素材選択をする必要があります。

帯電防止グレードおよび帯電防止性に優れた樹脂　一覧表

電気抵抗値（Ω-ｍ）	樹脂名	品番
10⁴～10⁶	MCナイロン	MC501CDR6
10³～10⁷	超高分子量ポリエチレン	1000ESd UHMW-PE
10⁴～10⁷	PEI	セミトロンESD420
10⁶～10⁸	MCナイロン	MC501CDR9
10⁸～10¹⁰	PEEK	セミトロンESD490HR
10⁸～10¹⁰	PAI	セミトロンESD520HR
10¹⁰～10¹³	ユニレート	ユニレートSC

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