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自動車の電装関連で活躍する高性能エンプラ

PBT(ポリブチレンテレフタレート)

低い吸水率を誇り、寸法安定性と電気絶縁性が抜群
PBT(ポリブチレンテレフタレート)素材に関するご案内です。

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PBT(ポリブチレンテレフタレート)とは

PBT(ポリブチレンテレフタレート)は、高性能なエンジニアリングプラスチックの一種であり、ポリエステル樹脂の一種です。その化学式は(C10H10O4)で、テレフタル酸とブテンジオールから合成されます。この材料は耐熱性、機械的強度、耐摩耗性に優れており、さまざまな産業で幅広く利用されています。PBTは繊維や合成繊維、電気機器、自動車部品などの製造に適しており、その特徴的な性質には次のようなものがあります。まず第一に、高い耐熱性が挙げられます。これは、PBTが高温下でも形状を維持し、変形しにくいことを意味します。さらに、化学的な耐性も高く、薬品や溶剤に対して安定しています。また、PBTは優れた電気絶縁性を持ち、電気機器や自動車の電子部品などの分野で広く使用されています。さらに、PBTは優れた寸法安定性を示し、長期間の使用や変形に対して安定性を保ちます。そのため、精密な部品や機械部品の製造に適しています。

PBT(ポリブチレンテレフタレート)の特徴

PBTはさまざまな種類がありますが、主に以下の3つのタイプに分類されます。

非強化PBT

機械的強度が高く高靭性があり、ガスバリヤー性に優れている他、他の材質(金属、プラスチック)との接着性が良いです。電気・電子製品や自動車部品など、幅広い分野で使用されています。

強化PBT

ガラス繊維や炭素繊維などの強化材料を添加し、耐熱性や機械的強度を著しく向上させたものです。自動車部品や建築材料などの分野で広く利用されます。

PBT(ポリブチレンテレフタレート)の特徴

PBT(ポリブテレフタレート)は、高い機械的強度を持ち、耐久性に優れています。これは、機械部品や電気部品などの製造において重要です。さらに、優れた電気絶縁性を持ち、電気製品の絶縁材料として広く使用されています。 また、耐熱性にも優れており、高温下での安定性が高いため、自動車部品や家電製品など、高温環境下で使用される製品に適しています。PBTは化学的にも安定しており、薬品や油脂に対する耐性があります。 加えて、低吸水性を示すため、湿気や水に対して安定性が高いです。これにより、屋外や湿気の多い環境でも安心して使用することができます。

PBT(ポリブチレンテレフタレート)の特徴 一覧表

耐熱性耐薬品性耐アルカリ性電気絶縁性難燃性耐有機溶剤耐候性吸水性成形性機械特性
×
耐熱水性コスト
×

グレードから素材の性質を調べたい方はこちら

耐熱グレード

高温になる環境下での連続使用に耐えうる素材をお求めの方に

導電グレード

「電気を通す性質」が必要な樹脂パーツ・治具をお求めの方に

帯電防止グレード

ホコリの付着や静電気障害が起こりにくい素材をお求めの方に

摺動グレード

滑らかな動きを可能にする素材が必要という方に

耐候グレード

紫外線や湿度など環境への耐久性を備えた素材をお求めの方に

PBT(ポリブチレンテレフタレート)のメリット・デメリット

PBT(ポリブチレンテレフタレート)のメリット・デメリットを簡単にまとめました。
素材ごとに性質や価格が異なるため、メリットとデメリットを正しく知った上で最適な素材を選択することが大切です。

PBT(ポリブチレンテレフタレート) 加工のメリット

電気絶縁性が抜群
耐熱性に優れている
低吸水性、耐薬性がある

PBT(ポリブチレンテレフタレート)は、優れた機械的特性を持っています。ガラス繊維等のフィラー強化で高い強度と剛性を有し、耐久性にも優れています。このため、耐久性が求められる部品や機械部品の製造に適しています。例えば、自動車や電化製品などのハードウェア部品によく使われます。 さらに、PBTは優れた電気特性を持っています。絶縁性が高く、耐熱性もあります。電子部品や配線などの製造にも適しています。特に、高温環境下で安定した性能を発揮するため、自動車のエンジンルームなどの厳しい環境でも信頼性が高いです。その他、PBTは低吸水性、耐薬品性にも優れています。油や化学薬品などに対して安定した性能を示すため、様々な産業で化学耐性が必要な部品の製造に利用されています。

PBT(ポリブチレンテレフタレート) 加工のデメリット

強いアルカリ性に弱い
熱水・スチームで加水分解

PBTは比較的硬い材料であり、加工時に十分な切削力が必要です。これは、切削工具の寿命を短くし、加工コストを増加させる可能性があります。また、切削時に発生する熱は、材料の変形や表面品質の劣化を引き起こす可能性があります。 材質の特徴として、アルカリへの耐性が弱く、アルカリ溶液に影響を受ける可能性があります。また、高温・高湿度下では加水分解してしまうので注意が必要です。

PBT(ポリブチレンテレフタレート)とよく比較される素材

PBTとよく似た樹脂材としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)が挙げられます。これらの材料は両方とも熱可塑性ポリエステルであり、似たような特性を持っていますが、いくつかの重要な違いがあります。 まず、PBTは一般的にPETよりも耐熱性に優れています。高温下でも物理的および電気的性質が安定しており、耐熱性が求められるアプリケーションに適しています。一方、PETはPBTよりも耐熱性に劣りますが、一般的には耐候性に優れています。 また、PBTはPETよりも剛性が高く、強靭性に優れています。これは、PBTが機械的な応力や衝撃に対してより良い耐性を持つことを意味します。さらに、PETはPBTよりも柔軟性に富んでいます。
化学的な性質も異なります。PBTは一般的に化学薬品に対して耐性がありますが、PETは特定の化学薬品に対しては劣ることがあります。まとめると、耐熱性や剛性が重要な場合はPBTを選択し、柔軟性が重要な場合はPETを選択することが一般的です。

PBT(ポリブチレンテレフタレート)加工を採用するのにお勧めのシーン

どんな時にPBTを採用すべきかを簡単にまとめました。

電気絶縁性が求められる電子機器を製造するとき

耐油性や耐候性が必要なエンジン部品

耐熱性が求められる部品が必要なとき

医薬用など、耐薬性が求められるとき

耐摩耗性や耐久性が必要な機械部品

PBT(ポリブチレンテレフタレート)加工のポイント

加工の際のポイントをまとめました。

目的達成のために最適な素材を選択する

今回の加工における目的達成のためにPBTが最適かを判断しましょう。「電気絶縁性がある素材が必要だから、機械的な強度もあるPBTを選択しよう」と短絡的に考えると失敗することがあります。加工のしやすさや加工条件など、トータルで評価することが大切です。

欲しい精度や品質に最適な加工方法を選択する

加工方法は、望んだ精度や品質が実現できる手法を選びましょう。もっとも精度を高めたい場合は、切削加工がお勧めです。適切な切削工具を選択、適切な切削速度や送り速度を設定して高品質な製品をご提供します。

品質に注意して加工業者を選択する

特にPBTの場合は、バリ取りや面取りの品質や表面に傷がついていないかなど、素材の性質に合わせた後処理がきちんとなされているかチェックしましょう。加工部分の小さなひげが寸法を狂わせる原因となることも多いため、丁寧な仕事をする先を選ぶと安心です。 また、寸法や穴径などの納品前検査が精密になされているかも確認しましょう。

F・S・のPBT(ポリブチレンテレフタレート)加工の特徴

F・S・エンジニアリングのPBT加工の特徴をまとめました

FEATURES

精度の高い加工が実現する

PBT(ポリブチレンテレフタレート)の性質を考慮した設計、加工を行うため寸法に狂いが生じにくいのが特徴です。 微細加工機、マシニングセンター、NC旋盤など豊富な工作機器を使い、最適な手法・速度・回転数で加工を行います。

FEATURES

バリに強い

高い切削技術により、バリの発生を抑えた加工を実現します。バリが生じた場合にも速やかに適切に処理をすることで、高品質な樹脂パーツ、治具の納品に努めています。

FEATURES

パーツ1つからご相談が可能

高い精度の要求を可能にする切削加工の場合は、最小1個から承ることが可能です。素材や設計の変更、微調整、試作品としてなど「1個、精度の高い樹脂加工部品を手に入れたい」というお客様のお力になれます。

加工実績

食品加工・半導体・医療など、各分野のニーズを捉えた当社の加工実績をご紹介します。

加工実績一覧を見る

食品加工関連向け樹脂加工・治具

薬品洗浄・加熱殺菌処理にも対応できる、衛生面と耐久性を兼ね備えた食品加工関連パーツの加工を行っています。

半導体関連向け樹脂加工・治具

厳しい製造環境にも耐えうるような、帯電防止性や耐熱性等の特性を兼ね備えた半導体関連パーツの加工を行っています。

医療用関連向け樹脂加工・治具

医療器具には欠かせない耐薬品性・耐熱性などをサポートする樹脂材を多数取り揃え、高い精度と性能が要求される医療現場を陰で支えています。

その他樹脂加工・治具

多種多様な使用用途に応じた特別な寸法・形状のプラスチック加工品も製造しています。また、規格品の追加工・カスタマイズも承ります。

汎用プラスチック

汎用プラスチック素材に関するご案内です。

PE

ポリエチレン

PP

ポリプロピレン

PVC

ポリ塩化ビニール

PMMA

アクリル樹脂

※その他にもSPS・PMPなどさまざまな素材の取り扱いがございます。

汎用エンジニアプラスチック

機械的強度や耐熱性などに優れた特性を有する汎用エンプラ素材に関するご案内です。

PA

MCナイロン/ポリアミド

POM

ポリアセタール

PC

ポリカーボネート

PBT

ポリブチレンテレフタレート

変性PPE

変性ポリフェニレンエーテル

PET

ポリエチレンテレフタレート

※その他にもSPS・PMPなどさまざまな素材の取り扱いがございます。

スーパーエンプラ

150℃以上の耐熱性・優れた耐久性など高性能を誇るスーパーエンプラ素材についてはこちらです。

PPS

ポリフェニレンスルフィド

PTFE

テフロン

PEEK

ポリエーテルエーテルケトン

PI

ポリイミド

PAI

ポリアミドイミド

PEI

ポリエーテルイミド

※その他にもPPA・LCP・PSU・PES・PAR・PPUSなどさまざまな素材の取り扱いがございます。